【BOOKOFF 北烏山店】で購入した、三浦しをん著「光」。こんな名作が200円とは、何だかバチが当たりそうな気がする。
前々から安いなぁ…とは思っていたんですよ、【BOOKOFF 北烏山店】さん。
ちょっと陸の孤島的な場所にあるロードサイド店ですからね、同じBOOKOFF でも繁華街の駅前店などと比べると全体的に安価。
だから以前はちょくちょく利用していたんですが、ここしばらく行っていなくて先日久しぶりにのぞいたら…
さらにお安くなっているような気がしました!!
まず、「100円〜200円コーナー」が以前より広がっていました。
つまり、100円〜200円で買える本が増えたということ。
さらに、これはボクの感覚ですが、比較的新しい本が前より安価になっているように感じました。
大手チェーンの古書店においては、おそらく(本自体の状態や希少性を別にすれば)発行日からどのくらい経ったかで価格が決まるものだと思うんですが、たとえば前なら発行からまだ日が浅いために40%OFFくらいだった本が、今は70%OFFくらいになっているような…。
わかりやすく定価2,000円の本でたとえると、以前なら1,200円→今は600円、というイメージですかね。
また本だけではなく、CDやDVDなんかも以前よりグッとお安くなっている気がします。
お店の人に聞いたわけではないので正確なところはわかりませんが、とにかくそんな感じで、全体的に「さらに安くなってるなぁ〜」というのが実感です。
そんな中、以前からずっと気になっていた1冊を、「100円〜200円コーナー」で発見!!
三浦しをん著「光」です。
井浦新さん主演で映画化もされたので、ご存じの方も多いと思います。
汚れや破れなどもほとんどなく、とても上質な古書です。
中なんて、これを売った人は最後までちゃんと読んだのだろうかと思うほどのきれいさ。
三浦しをんさんといえば、作品が次々と映画化されている日本の有名作家の一人です。
ボクは最初に直木賞を受賞した『まほろ駅前多田便利軒』を読んで、「なんて凄い作家が現れたんだろう」と思った記憶があります。
軽妙で洒脱な作風の中に潜む、深くてキレキレの人物描写に惚れ惚れして…。
ただ、その後『舟を編む』や『風が強く吹いている』などは読んだのですが、なぜかこの『光』は読み落としていました。
だからそんな「気になる一冊」がわずか200円というこの僥倖に、レジヘ直行。家に帰ってさっそく読みました。
ネタバレはイヤなので感想だけ言いますと…
『舟を編む』や『風が強く吹いている』などが好きな人にはあまりお勧めしません。
サスペンス小説というか、不条理ものというか、やり場のない切なさが消化不良になりそうな、とてもシニカルな物語だからです。
なので、誤解を恐れずにわかりやすくいうと、東野圭吾さんの『白夜行』が好きな方などにはすんなりと受け入れられるかもしれませんね。
これはあくまでもボクの捉え方ですが、真逆といってもいい文体の『まほろ駅前多田便利軒』とこの『光』には、底辺に共通する〝三浦しをん節〟が潜んでいるような気がします。
そしてこの作家さんには、できればこれからももっともっとこういう観点からの「人」に対する切り込み方をして欲しいと強く思いました。
まあ、実に個人的な嗜好ですけど。
ということで、棚に1冊だけあった『光』の単行本は先日ボクが買ってしまいましたが、また入荷しているかもしれませんし、文庫本もあるかもしれませんので、ご興味のある方は【BOOKOFF 北烏山店】さんにぜひ!!
自転車はもちろん、無料駐車場もあるので車でも気軽に行けますよ〜。