グルマン諸氏へ。宇宙イチ美味しいモンブランを発見‼︎
三度のメシよりメシが好き。
そんな食いしん坊な方々には、店の実力をはかるメニューがあるのではなかろうか。
たとえば、中華屋の青椒肉絲。タケノコとピーマンの細さが均等で、かつ炒める順番まで繊細にコントロールしなければ美味には至らないあの料理は刀工と火工の技術力が如実に現れる。
そう、僕は物心つく頃に伝説の料理人、劉昴星先生に薫陶を授かったのです。
皆さん一人ひとりの中にきっとあろうはずの試金石。
今回はそんなお話かもしれません。
さて、早速ですが、僕はモンブランが好きです。
そのきっかけになったお店が、千歳烏山南口にある「キャトル・セゾン」さんなのです。
ピカピカに磨き上げられているガラスに青いひさしが目印。
八間通りに緑の看板がよく映えます。
…!!!
宮内庁御用達の小林コーヒー!
平成から令和へ。
時代をまたいで語り継がれるべき名店です。
こぢんまりとした店内にはテーブルが2つあり、イートインが可能。
色とりどりに自己を主張するかのような粒ぞろいのケーキたち。
名物のモンブランは、オーダー後にひとつずつ、丁寧に仕上げるスタイルです。
購入。ひとつ497円(税込)。
増税まであと少しの今のうちに、ぜひ。
まぁ、増税したとしても僕は関係なしに行きますけどね。
せっかくなので、オープンエアーでいただこうとそぞろ歩きます。
この時期といえば、やはりアレ。
さぁ、見えてきました。
近隣きっての穴場のお忍びお花見スポット(路上)で
モンブランをいただきます。
いざ、オープン。
モンブランの語源はフランス語で「白い山」なんだそう。モンはマウント的な感じですかね。で、ブランが白なんでしょうね。
サッカーフランス代表のレジェンド、ローラン・ブランを想起させる端正で威厳と気品に満ちたグッドルッキングモンブランです。
一般的には白い粉砂糖がかかっていて、イタリア語でそれをモンテ・ビアンコというそうなんですが、見てください。
ゴールド・エクスペリエンス!
贅沢にも粉砂糖の代わりに金箔があしらわれています。
薄茶色のマロン部分を掬って口に運ぶと、品の良い甘さと滋味深さを感じさせる骨太な栗の香りが溶け合い、細胞を震わせます。
にわかに無機物に生命が宿るかのような躍動感。
さらにひと口、マロンクリームを奥へと掬い進むと突如現れる純白の世界(生クリーム)と、荒々しくも生命力の象徴である大地(焼きメレンゲ)!
さあ、もう止められない。
全てを受け入れて前に進もうじゃあないか!
スプーンですべてをまとめて口に運ぶ。
マロンのなめらかさ、生クリームの包容力、メレンゲのサクサク感が三位一体となり、思考することを強制終了させられんばかりの感動の波が押し寄せます。
これはもう、ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムといってもいいんじゃあないか!?
よし、この勢いで桜と一緒に写真を撮ってみよう。
なんと、ピントがずれてしまったじゃないか!
アリーヴェデルチ!!!!
そんなこんなで、千歳烏山を代表するケーキ屋さんの一件であるキャトル・セゾンさんのモンブランは、個人的に東京イチ美味しいんじゃないかと感じています。
世界中の美食が集まる東京イチってことは世界イチってことで、よその惑星にモンブランがあるとは思えないから、即ち宇宙イチ美味いモンブランがここにあることが、今証明されました。
はい、異論は受け付けます。
でもね、もう少しうんちくを垂れると、新栗の時期になるとより一層馥郁たる香りが口いっぱいに広がり、季節を色濃く感じ取ることができるのも同店の魅力のひとつなんですよ。
このモンブランに技術力の高さが素人ながらに感じ取れるのですが、フランス焼き菓子も侮れません(チーズを焼いたスティック状のお菓子が特に好きだったなぁ。。。)し、ホールケーキなんかもとってもハッピーになれてお勧めです。
宇宙イチ(暫定首位)美味しい魅惑のモンブラン、ぜひ一度は味わってみてくださいね!